Word Origins
-言葉の起源-
Travel (旅行・旅行する)
“travel(旅行)”と“travail(労苦)”は換言すると二重語※(姉妹語)であり、共通の語源に由来しつつも、異なる語形や意味に分かれていったものです。
その本質的な語源は、中世ラテン語で3本の鋭利な杭で作られた拷問器具を指す言葉である“trepálium”です。これはラテン語の「3」“trés”と「杭」“pálus”(=英語の「柵・杭」の語源)から成る複合名詞であり、この単語より「trepáliumの上で拷問にかける」という意味の動詞“trepaliare”(一般的に「拷問にかける」という意味)が生まれました。これは“trevailler”として古フランス語へ移行していき、その再帰的用法の「自分自身に苦痛や苦労を受けさせる」という意味から「懸命に働く」語意へと発展しました。
“trevailler”の派生語である名詞“travail(骨の折れる努力・激務)”は「労苦」という意味で英語に取り入れられ、素早く「旅行」という新しい観念(おそらく「人を疲れさせる旅行」の概念から)へと発展し、“travel”という綴り方によって“travail”とは区別されるようになりました。
※二重語(姉妹語)・・・同じ祖語から分出・発展してきた言語
↑
(広辞苑より)
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