Word Origins
-言葉の起源-
Book(本)
“book”は古英語の元となった古代ゲルマン語の中で、最も広く普及した単語のひとつです。
語源は古英語で「文書類」を意味する“boc”であると言われています。“boc”とは元来、初期ゲルマン民族が文字を刻むために用いた「書字板」のことでした。この「書字板」に使われていたブナ材を指す古代ゲルマン語の“bōkā”(現代英語では“beech”)が古英語に取り入れられて“boc”となり、文書類を意味するようになったようです。さらに9世紀頃からは、言葉の概念が「文書(による記録)」から「文書類を合わせて綴じたもの」へと変化して現在の“book”(本)の意味になっていったといわれています。
英語以外ではドイツ語の“buch”やオランダ語の“bock”、スウェーデン語の“bok”なども“bōkā”(ブナ材)が語源となっている“book”と同意の言葉です。またブナ以外の木の名前が由来した言葉では、ラテン語の“birch”(樺)や古代インド語の“ash”(トネリコ材)が「書物」を意味しています。
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